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まっどさいえんちすと

日本語が苦手なのでブログで練習します。パエリアが大好き

乳がん検査~Angelinaさんの一件から

先週からアメリカの大女優、Angelinaさんが、乳がん予防のために健康な乳房の切除、再建手術をしたことが話題になっています。日本でもニュースで大きく取り上げられ、女性にとっては一つ考えさせられる話題だと思います。日本人でも18人に1人の割合で、乳がんになります。米国にいたっては、8人に1人です。そして何より、女性が一番かかりやすい癌は乳がんなのです。自分の親戚も乳がんを発症しました。

 

さてここで医療を学ぶものとして、考えさせられるのは、遺伝子検査を勧めるか。

 

実際問題のコストとして、遺伝子検査は日本で行うと数十万以上かかると言われています。また専門家の意見では、「定期的な検診で十分防げる」という意見もある一方で、遺伝学の視点からすれば、「祖母、母親が乳がんにかかってると、あなたは確実に乳がんになる。だから遺伝子検査を進める」とも言われています。

 

「数字と遺伝学から見る乳房」という方向で簡単に説明したいと思います。

 

問題となるのはBRCA1遺伝子です。この遺伝子の変異が見つかれば、50~80%以上、乳がんになる確率を増加させます。この時点で、僕は慎重にならざるを得ないです。

50~80%以上って範囲広すぎますよ。試験で50点~80点取れる生徒って優秀なのでしょうか。この話が偽陽性という話につながります。

 

以前の記事で少し述べましたが、偽陽性とは、「実際には病気ではないのに、病気と診断してしまうこと」です。問題は、偽陽性と偽陰性(実際に病気なのに、病気ではないと診断してしまうこと)は、同時に性能を高めることはできず、どちらかをあげれば、どちらかが下げるという相関関係があるのです。

例えば、僕の一部の研究の、コンピューターによる自動診断。これも偽陽性がかなり高いです。ただしこの根本的な思想には「病気でない患者さんを病気として診断し、さらなる検査を行えば良い」という割とラフなもので、むしろ「病気の患者さんを、病気でないですよ、帰宅してください」とする方が、コンピューター自動診断としては非常にまずいわけです。

 

さて話を戻すと、今回の乳がん遺伝子検査。偽陽性は一体どのくらいなんでしょうか。それは未知です。なぜならBRCA1の診断の偽陽性がどのくらいか、を判断するには、長期間、ヒトを観察して、診断しないとわからないからです。

ここが一番の問題です。診断の偽陽性がわからない状態で、遺伝子検査はますます安価に行われるようになって、完璧な乳房切除、再建が行われてしまうと、結局、その人が乳がんかどうか、ということは観察できないので、偽陽性は一生わからないのです。

 

医療とは、「健康の維持、回復、促進」だと僕は考えてますが、不正確な遺伝子診断で、「乳がんかもしれません、切除しますか?安いですよ」といわれたとき、これは医療なんでしょうか。

ぜひとも友人や先輩、先生のご意見を聞きたいところです。

 

個人的には、とりあえず健康なブラジャーを作る。医師と女性が一生懸命協力して、健康でオシャレなブラを作る。作らせてください。という感じです。この研究に参加してくれる女性、絶賛大募集です。

 

 

今日はこのぐらいにして、次回はBRCA1が実際には、遺伝子のどこに存在し、国によって変異の確率の違いや、その付近の遺伝子情報などを紹介できれば良いと思います

お読みくださりありがとう!